軍師官兵衛・番外編

NHK大河ドラマ軍師官兵衛』まとめ番外編。
http://www1.nhk.or.jp/kanbe/


ちょっとシリアスな話。










官兵衛が大河の主人公になると聞いて、楽しみの最たるものが“備中高松城水攻め”だったんですが…。
しかし、奇しくもドラマ初回放送日1/5、裏番組で『のぼうの城』が放送されてたんですよね。
こっちも録画して後日見た訳なんですが、その時思ったんですよ―――――水攻めカットされるんじゃね?
何故なら言わずもがな震災、津波を彷彿とさせるので。
元々この映画公開自体、震災の影響を受けて1年延期されてますし、メインである水攻めのシーンもかなりカットされたと聞きます。
それに放送時も初めに「水攻めのシーンがあります」って注意テロップが流れたし。
だから大河ドラマでも水攻めシーンはカットされる、或いは別表現になる可能性高いんでしょう。


仕方ないことだけれど何だか悔しい気持ちもあります。
水攻めっていう方法は、攻城戦の方法としては凄く難しくて珍しいものなんです。
何故かって言うと、まずその土地を理解していなければならない。
川の流れ、土地の高低、地盤の性質、包囲網付近の状況など。
次に、堤を作るためにお金と時間と人が沢山必要。
氾濫させる川の水量などにもよりますが、人が行き来出来ない程の深さまで水を溜めるなら、かなり背の高い堤が必要です。
しかも城の周りをぐるっと囲むために何キロにもわたって。
それを作るのにどれぐらいの人が必要か、その人を雇うのにどれぐらいの金が必要か。
出来るだけ急いで作らなければ攻める城や周囲の仲間から何らかの打開策が取られるかもしれない、しかし手を抜いて急づくろいで作ってしまえば堤が崩壊することは必至。
そういったもの全てを考えて指示するのが軍師です。
即ち優れた軍師でなければ水攻めは成功しないし、そもそもしようとも思わないでしょう。
そしてこの“備中高松城水攻め”を成功させたのが官兵衛。
その軍師としての才が凄く良く分かる攻城戦だと思うんです。
だからカットされてしまうのは惜しい。
官兵衛という人物にしても、備中高松城という城にしても、そして歴史としても、とても意味のある戦なので。


でもその映像が素晴らしければ素晴らしい程、痛ましく思う気持ちも強い訳で。
どうなるか分からないですが、ただその時を待ちます。